金属イオンは何色?

- たいしょう学年
- 小学5・6年生・中学生
- かかる日数
- 1日
イオンとは、電気をもった原子のこと。
原子は物質(ぶっしつ)をつくっている最小単位。
金属(きんぞく)のイオンには、色がついているものがあるんだ。
色のついたイオンと、そのとけ出すようすをじっくり見てみよう。
用意するもの
- こな寒天
- 水
- 食塩
- 計量カップ
- わりばし
- はかり
- なべ
- コンロ
- とう明のプラスチック耐熱容器(たいねつようき)
- かん電池(9V)
- 9V 電池用スナップ
- ミノムシクリップ2 本(ない場合は ・リード線 ・ビニールテープ ・はさみ が必要)
- 銅板・鉄板・ニッケル板(3cm × 3cm くらいをそれぞれ2 まいずつ)
- 軍手
※金属板、かん電池(9V)、9V 電池用スナップ、ミノムシクリップなどは、インターネットの通販(つうはん)などで買うことができるので、おうちの人と相談しましょう。金属板が大きいときは、金属用はさみが必要。
銅板の代わりに、銅のワッシャー、ステンレスでない鉄くぎなどが使えます。いずれもホームセンターなどで手に入ります。
準備
寒天を作る。
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なべに水とこな寒天を入れ、わりばしでかきまぜながら加熱する。
※水100mLに対し、こな寒天1g、食塩1gの割合(わりあい)にする。寒天は、あわ立てないように静かにかきまぜよう。
※電子レンジでもできるよ。600Wで2分加熱し、とけきるようにかきまぜる。
もう一度600Wで2分加熱する。食塩を入れてとかしきる。注意:火を使うときは、やけどしないように注意すること。
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ふっとうしてから3~4分ほど加熱したあと、食塩を加える。食塩がとけたら加熱をやめる。
※ふきこぼれないように気をつけよう。
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寒天溶液(かんてんようえき)をプラスチック容器に入れ(高さ2cmくらい)、そのまま冷まして固める。
※寒天は常温でも固まる。容器に入れる前に固まってしまったら、再び加熱すると液体状(えきたいじょう)にもどる。
注意:プラスチックの種類によっては、高温で変形してしまうものもあるので、耐熱温度を確認しておこう。火から下ろしてすぐには容器に注がないようにしよう。
実験方法
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そうちを作る。
3cm×3cmくらいの銅板を用意する。少しくらい大きくてもよい。注意:銅板を切らなければならないときは、手を切らないように注意しよう。軍手を使うと良い。
銅板の間が6cmになるように、寒天に2まいの銅板を平行にさしこむ。
かん電池、スナップ、ミノムシクリップをつなげる。
ミノムシクリップを使わないときは、ビニルテープでリード線をはりつけて配線する。
注意:+ 極と-極がふれると、ショートして危険(きけん)。銅板につなげるとき以外は、上の図のようにしておく
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銅板にミノムシクリップをつなげて、そうちに電流を流す。
注意:火を使っている場所や、しめ切った場所では行わない。十分にかん気をすること。
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銅板や寒天のようすを、60分間観察する。
1分後、10分後、30分後、60分後の写真をとり、ワークシートにはろう。
注意:
- 長い時間電流を流し続けるのは危険なので、時間を守ろう。
- 実験で使った寒天は食べられません。生ゴミとしてすてましょう。
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同じようにして、鉄板、ニッケル板でもやってみよう。
- 実験で使った寒天を生ゴミとして捨てる。
- 銅板の実験で使った、とう明のプラスチック耐熱容器をよくあらう。
同じように寒天を作り、セットする。
まとめ方
時間ごとにとった写真をはってまとめる。

乾電池(かんでんち)の種類によって、銅イオンの青色が広がる速さが変わってくる。


電池を外して一晩おいたら、+ 極側(赤)の鉄板から2cmくらいのところに、えび茶色の仕切りのようなものができた。


電池を外して一晩おいたら、+ 極側(赤)の鉄板から2.5cmくらいのところに、こい緑色の仕切りのようなものができた。
わかったこと
食塩をとかして作った寒天は、電気を通す。
銅板を、+と-の電極にして電気を流すと、+極側から青い色が出てきて、-極側の銅板に向かって広がった。
このことから、+極側の銅が銅イオンに変化することがわかった。
金属によって+極側から出てくる色がちがうので、イオンの色は金属ごとにちがうのだと思う。
-極側から出るあわは何だろうと思って調べたら、水素(すいそ)であることがわかった。

注意
- 実験は必ずおうちの人といっしょにやろう。
- 実験をする前に、実験のやり方をよく読んでからはじめよう。
- 寒天をつくるのがむずかしいときは、おうちの人にやってもらおう。
- 金属板を切る作業は、けがをしないように気をつけること。
- 実験で使った寒天は食べられません。生ごみとしてすてよう。
- 実験中や実験後に、寒天やその液体が皮ふについたらすぐに流水であらい流すこと。
- 通電し続けるとあぶないので、観察時間を守ること。