10円玉のぴかぴか実験

- たいしょう学年
- 小学1・2・3・4年生
- かかる日数
- 1日
10円玉は、銅が95%のコイン(残りの5%は亜鉛とスズ)。
新しいうちはぴかぴかの銅色だけど、
長い期間使われるうちに、くすんだ茶色になってしまうんだ。
もう一度新しいときの色にする方法はないのかな?
身近な調味料などを、くすんだ茶色の10円玉につけて、試してみよう。
用意するもの
- 茶色くくすんだ10円玉5~7まい
- 小皿
- めんぼう
- ティッシュペーパー
- 水
- 台所用せんざい
- 〔しょう油 ソース ケチャップ す レモン果汁 タバスコ ラー油〕などのうち、5 品くらい
実験方法
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同じくらい茶色くなった10円玉を、まず水と台所用せんざいをふくませたティッシュペーパーでこする。
※これでよぶんなよごれは取れたはずだけど、10円玉の茶色いくすみは取れないよね。10円玉の茶色いくすみの原因は、単なるよごれではないことがわかったかな。 -
10円玉を、少し間をあけて小皿にならべる。あとでくらべられるように、写真をとっておこう。
-
めんぼう1 本ずつにそれぞれの液体をつけて、10円玉にたらすようにぬる。
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15分くらいしたら、ティッシュペーパーでそっとふき取る。写真をとってワークシートにはろう。
まとめ方
それぞれの調味料などで、茶色くくすんだ10円玉がどう変わったか、ワークシートにまとめる。


わかったこと

ソース、ケチャップ、す、タバスコの成分表を見ると、すが使われている。また、しょう油、ソース、ケチャップ、タバスコの成分表を見ると、食塩が使われている。
調べてみると、すには「酸」がふくまれていて、酸が10円玉の茶色いくすみを取ることがわかった。そもそも茶色くくすんだものは、10円玉にふくまれている銅が酸素と結びついて(酸化)できた膜だった。
これに酸が触れると、膜(酸化銅)は酸に溶けるため、茶色いくすみは取れて、ぴかぴかの銅が現れる。
レモン果汁でもぴかぴかになるが、これはレモン果汁にもクエン酸という酸がふくまれているから。
また、すだけよりも、食塩がふくまれている調味料の方が、よりぴかぴかになった。これは食塩に反応を助けるはたらきがあるから。
しょう油には、すがふくまれていないのに、少しぴかぴかになった。それは、しょう油にも乳酸などの酸が少しふくまれているから。
発展
調べてみると、ほかにも銅を使ったコインはあります。5 円玉(銅60〜70%、亜鉛30〜40%)、50円玉・100円玉(銅75%、ニッケル25%)、500 円玉(銅72%、亜鉛20%、ニッケル8%)です。
5円玉も古いものはくすんだ黄土色になり、50円玉・100円玉・500円玉の古いものはつやが消えて白っぽくなります。これらのコインでも同じようにやってみましょう。

注意
- 実験は必ずおうちの人といっしょにやろう。
- 実験をする前に、実験のやり方をよく読んでからはじめよう。
- 使う調味料が手についたときは、流水でよくあらうこと。調味料がついた手で目をさわったりしないこと。
- 10円玉やティッシュペーパーをなめたり口に入れたりしないこと。あやまって飲(の)みこむと、ちっそくのおそれがあり、きけんです。
- めんぼうの先たんなどを人に向けたりしないこと。
- 実験のあとは手あらいとあとかたづけをしよう。ゆかに置いたままにすると、ふみつけてケガをすることがありあぶないよ。