情報通信材料セグメント 機能材料事業

長年培ってきた高度な金属加工技術を駆使し、フレキシブル回路基板等に使われる圧延銅箔や、コネクター・半導体リードフレーム等に使われるチタン銅、コルソン合金、りん青銅といった高機能銅合金条の供給をグローバルに展開しています。

重点戦略

2022年度の振り返り

2022年度の前半においては、新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワーク・オンライン関連需要の継続により、主要各製品の販売量は好調に推移し半期としては過去最高益を達成しました。しかし、2022年度の後半においては、中国の経済活動制限等による景気減速、また、それに伴う各サプライチェーンにおける在庫調整の影響により販売量は前年同期を大きく下回る結果となりました。

こうした影響は来期も継続する見通しではありますが、中長期的には、データ社会の進展により、スマートフォン・タブレット等の各種電子デバイス、データセンター、通信インフラ、パワーデバイス市場等のさらなる拡大、また、自動車の電動化・自動化等による高機能金属材料の需要の増大が一層見込まれます。今後も拡大する需要に対し、さらなる効率化・生産性改善の実現、グループ各拠点における製造設備の増強等により、生産体制の拡充および事業基盤の強化を進めていきます。

2023年度の見通し

中国等海外の景気低迷、およびサプライチェーンにおける在庫調整は2023年度も継続すると想定しており、需要回復には時間を要するものと見込んでいます。しかし、中長期的には今後もIT関連機器に使用される高機能金属材料の需要は拡大していくと想定しています。

2023年度は将来的な販売再拡大に向けた体制強化の足掛かりとなる重要な期間として、日立新工場(仮称)の圧延工程やひたちなか新工場(仮称)の設備投資を進めると同時に、既存工場においては歩留改善・生産性向上により供給能力を高めます。さらに、他社との提携(外注委託加工、ジョイントベンチャー等)を推進することにより、生産体制のフレキシビリティを確保しつつ、 BCP対応およびリスク分散化も進めてまいります。

TOPICS
倉見工場におけるR&D棟の建設について

主要事業拠点である倉見工場に新たにR&D棟を建設しました。これはIoT・AI社会のさらなる進展に対応すべく開発体制の強化を目指すものであり、順次設備を搬入し、2023年3月より稼働を開始しました。 フォーカス事業の主要拠点の一つである倉見工場では、フレキシブル回路基板などに使われる圧延銅箔や各種先端デバイスなどに使われるチタン銅・コルソン合金などの高機能銅合金条といった高付加価値製品を開発・生産・供給しています。
倉見工場では従前より、顧客ニーズをいち早く把握し、それらを満たす製品を他社に先駆けて開発・上市する顧客密着型の短期的開発を得意としています。従前より取り組んでいる既存製品の特性改善や新合金・合金箔の開発のさらなる加速に加え、保有技術と親和性の高い新用途探索や材料開発の強化にも取り組んでいきます。また、溶解・圧延・熱処理などの要素技術のさらなる高度化により、効率的な材料開発、生産性改善、設備設計につなげてまいります。

倉見工場(神奈川県)のR&D棟

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