当社グループでは日立鉱山での創業時より、地域との共存共栄の精神を大切にしながら事業を行ってきました。今も変わらぬこの精神に基づき、企業行動規範の中で社会との共存共栄を図ることを掲げています。
評価: 達成・順調 未達
KPI | 2021年度実績・進捗 | 評価 |
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地域コミュニティとの対話の継続 | 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けながらも、継続した対話を通じて地域のニーズを理解し、企業活動への信頼獲得に努めました。 |
当社グループでは社会貢献活動を通じた地域コミュニティとのさらなる関係強化を目指し、国内外の各事業拠点で地域に根差した活動を行いました。新型コロナウイルスの影響により活動の制限・制約はありましたが、創業時からの地域との共存共栄の精神を大切に、地域とのコミュニケーションの機会創出に取り組みました。
活動名 | 実施拠点 | 実施時期 | 内容 | |
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環境保全活動 | 工場周辺の清掃活動 | グループ各拠点 | 通年 | 工場周辺道路や地域河川流域の清掃活動を実施 |
宮田川周辺の清掃活動に参加 | 日立事業所 | 2021年6月,10月 | 地域住民が中心となって組織している「宮田川をきれいにする会」が主催する清掃活動に参加。2回合計で延べ320名が参加した | |
教育活動 | 工場見学会 | グループ各拠点 | 通年 | 近隣の小中高生らによる工場見学を受け入れ、工場の設備や仕事内容について説明を実施 |
インターンシップ受け入れ | グループ各拠点 | 通年 | 工業高・高専・大学生のインターンシップを受け入れ、実習や発表会を実施 | |
聴覚に障がいのある方への教育プログラムを開催 | SCM Minera Lumina Copper Chile | 2021年7月 | 周辺地域の聴覚に障がいのある方向けに自動車運転免許取得のための教習プログラムを開催 | |
理工チャレンジ(リコチャレ)の開催 | 倉見工場、JX金属製錬(株)佐賀関製錬所 | 2021年8月 | 中学生を対象に工場見学、銅の特性についての実験や理工系社員との交流などを実施(→P69参照) | |
職能訓練 | SCM Minera Lumina Copper Chile | 2022年1月 | Tierra Amarilla市の住民を対象に看護・介護、縫製、調理、溶接技術など7コースの職能訓練を実施(約180名が参加) | |
港区芝地区総合支所との連携イベントを開催 | 本社 | 2022年2月 | 小学生を対象とした社会科見学プログラム「身近な『銅』を知る学びのプログラム」を実施 | |
地域振興 | 映画祭への出展 | フランクフルト事務所 | 2021年5月 | ドイツ日本映画祭「Nippon Connection」へ映画『ある町の高い煙突』出展 |
くろべフェア2021に参加 | JX金属三日市リサイクル(株) | 2021年9月 | 黒部市主催の地域産業イベントにて、オンラインの企業ブースを設け、事業紹介を実施 | |
防犯カメラ設置費用の負担 | JX金属製錬(株)佐賀関製錬所 | 2021年12月 | 近隣地域の自治会が防犯カメラを設置するにあたり、費用の一部を負担。大分東警察署署長から感謝状を拝受 | |
クリスマスイベントへの参加 | SCM Minera Lumina Copper Chile | 2021年12月 | コピアポ州の学校、幼稚園、高齢者団体、町内会などに3,400個のクリスマスプレゼントを配布 | |
地元工芸品の販売会を開催 | SCM Minera Lumina Copper Chile | 2021年12月 | カセロネス銅鉱山の食堂で織物、革製品、ハーブ製品、宝飾品など地元工芸品の販売会を開催 | |
地域社会への寄付 | 地域の祭事・イベントへの寄付や協賛 | グループ各拠点 | 通年 | 地域のお祭り、募金活動や花火大会他のイベントへの寄付や協賛を実施 |
ペットボトルキャップ・使用済み切手等の寄付 | JX金属探開(株)、JX金属商事(株) | 通年 | 収集したペットボトルキャップ、使用済み切手の寄付を実施 | |
消防署への寄付 | TANIOBIS GmbH | 2021年 | 工場所在地の地元消防署へ寄付を行い、寄付金は気象センサーの購入に役立てられた | |
脱線事故への義援金寄付 | 台湾日鉱金属股份有限公司 | 2021年4月 | 特急太魯閣號(タロコ号)脱線事故の被害者義援金を寄付 | |
自販機売り上げの寄付 | JX金属製錬(株)佐賀関製錬所 | 2022年1月 | 構内自販機の売り上げの一部を交通事故遺児援護基金へ寄付。大分県から感謝状を拝受 | |
スポーツ振興 | 水戸ホーリーホックとの連携 | 本社 | 2022年4月~ | オフィシャルパートナー契約を締結(→P72参照) |
企業スポーツとしての剣道部 | 本社他 | 2022年4月~ | 剣道部の活動を強化し、今後企業スポーツとして活動 |
食堂で開催した地元工芸品の展示販売会
クリスマスプレゼントを喜ぶ子どもたち
水戸ホーリーホック
例年、佐賀関製錬所敷地内に設置している自動販売機の売り上げの一部を大分県交通事故遺児等援護基金に寄付しています。当該基金は保護者を亡くされた交通遺児が健やかにたくましく成長されることを願い、各種助成金を給付する救済援護事業です。また、佐賀関製錬所では、教育等を通じた従業員の交通安全意識の啓発や、交通安全推進団体への支援をはじめとする幅広い交通安全活動に取り組んでいます。これらの活動を通して、今後も地域社会に貢献していきます。
大分県からの感謝状受領の様子
地域貢献活動の一環として、周辺地域で聴覚に障がいのある方向けに自動車運転免許取得のための教習プログラムを開催しました。こうした教習プログラムはチリ北部においては初めての取り組みであり、21名の聴覚障がい者が参加し100時間の教習を無事修了されました。
教育プログラムの参加者
グローバルに事業を展開する当社グループでは、現地雇用を通じて、地域経済・地域社会の発展に貢献していくことが、地域との良好な関係を構築する上で重要な役割を果たすと考えています。重要な海外拠点での現地雇用者における上級者管理職の割合は、男性8.9%、女性12.8%となっています。
当社は、2022年4月より剣道部の活動を強化し、企業スポーツとして取り組むことを決定しました。剣道は当社が日立鉱山(茨城県日立市)の創業当初より長年にわたり取り組んできた競技であり、現在も社内の部活動として活動を継続しています。こうした歴史ある剣道部を当社の企業スポーツとして位置付け、部の活動体制の大幅な強化を図るために、日本剣道界屈指の指導者である剣道範士八段の石田利也氏を師範として迎え、全日本実業団大会でも活躍できる強豪チームの構築を目指します。加えて、剣道を通しての社会貢献へも積極的に取り組むべく、活動場所として本社近隣に専用の剣道場を確保し、地域スポーツの支援等にも有効活用します。
今回の剣道部の強化を契機に、地域に根付いたスポーツ活動への支援など、スポーツを通した地域貢献や次世代育成の取り組みを積極的に推進します。
2022年9月に完成した剣道場
警察庁 警察大学校を退職後、歴史あるJX金属剣道部で指導者として再スタートを切りました。企業スポーツとして剣道部強化へ取り組むとともに、剣道を通して社会に貢献していくという方針に強く共感しております。その実現に向け、「剣縁」を大切にしつつ、社内外の関係各位と一致団結し、全力を尽くしてまいります。
剣道部 師範
石田 利也 氏
前列左から4人目が石田氏
当社海外各拠点駐在員とその帯同家族を対象に、コロナ禍におけるストレス軽減、日本でのワクチン接種を目的とした帰国を可能とする「特別帰国休暇制度」を新たに設け、延べ50名ほどの社員と家族が当該制度を活用しました。
ワクチン職域接種は、本社をはじめ、複数の事業所において3回目までの接種を、社員とその家族に対してのみだけではなく、業務委託先社員や近隣企業の社員にまで範囲を拡大して実施しました。
日立事業所では、ワクチンの超低温保管を可能とする設備「超低温フリーザー」1台を、日立市へ寄贈しました。市内医療機関におけるワクチン保管に活用いただいています。
1日も早く新型コロナウイルスの感染拡大が収束することを願い、今後も社内外問わず、支援活動に取り組んでいきます。
今回提供した超低温フリーザーと搬出の様子
当社は2020年6月、新型コロナウイルス感染症に関する支援として、「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」の趣旨に賛同し、参画しました。本宣言は、新型コロナウイルス感染症のまん延終結を目的とした行為に対し、権利者が保有する特許権・実用新案権・意匠権・著作権の権利行使を行わないことを宣言するものです。2022年5月には2021年6月に続き、新型コロナウイルス感染症のまん延が終結していない状況を鑑み、宣言の期間を延長することを表明しました。
「知的財産に関する新型コロナウイルス感染症対策支援宣言」カセロネス銅鉱山の運営会社であるSCM Minera Lumina Copper Chileは2022年2月、チリ国内で新型コロナウイルスが再拡大したことを受けて、アタカマ保健局に新型コロナウイルスの簡易抗原検査キット2,000個を寄贈しました。この寄贈に対してアタカマ保健局長Claudio Baeza氏からは、パンデミック期間中におけるこれまでの継続した協力に対して改めて感謝の意が寄せられました。
アタカマ保健局へ寄贈された簡易抗原検査キット
当社グループでは、さまざまなステークホルダーからの要請を的確に把握し、誠実に応え、信頼関係を構築することが企業価値の向上につながると考えています。そのために、各ステークホルダーとの対話の機会を確実に捉え、双方向で活発なコミュニケーションを行うことに努めています。
主なステークホルダーと果たすべき責任 | 主なコミュニケーション手段 | 提起された主なテーマ |
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顧客高品質製品の安定的かつ効率的な供給を通じて、 |
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株主・投資家ENEOSグループの主要な事業会社として、 |
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従業員職場環境の整備と育成制度の充実を中心とした |
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取引先事業遂行のパートナーとして信頼関係を構築し、 |
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地域社会さまざまな交流の機会を通じた事業への理解や |
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国際社会地球温暖化をはじめとする国際的な課題の動向を注視し、 |
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