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金属を取り出す

Extracting Metals

原料から金属分を取り出すことを「製錬」といいます。その方法はいくつかありますが、熱を加えて金属を溶かす方法や、アルカリや酸と電気を使って金属を取り出す方法が代表的な例です。
ここでは銅の製錬を例に見てみましょう。

1

原料を高温で溶かす

主要な原料である銅精鉱を、酸素濃度の高い空気と一緒に炉に吹き込みます。すると、銅精鉱に含まれた硫黄分に酸素が反応して発熱し、1300度の高温になり溶けます。この熱を利用して、硫黄分を含まないリサイクルされた原料も溶かすことができます。
溶かした原料は銅を多く含む部分とそれ以外の部分に重さの違いで分かれるので、銅を多く含む部分だけを取り出します。
2

空気を加えて純度を高める

さらに空気を吹き込んで、鉄や硫黄を取り除いて銅の純度を高めます。これを3回繰り返し、最後に可燃ガスを吹き込んで酸素も取り除きます。こうして銅の純度が99.5%になったところで型に流し固めて板状にします。これを粗銅といいます。
3

電気で分解して
99.99%銅の塊に

純度99.5%の粗銅を水溶液中に入れて電気を流します。すると、一緒に水溶液に入れたステンレス板には銅だけが移動して表面で固まっていき、わずかに残っていた不純物は水溶液中に残ります。こうして、純度99.99%の「銅地金」が出来上がります。

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