ニュースリリース

2020年度

2020年6月 3日

JX金属株式会社

圧延銅箔・高機能銅合金条および半導体用スパッタリングターゲットの増産に向けた設備導入完了

 

 JX金属株式会社(社長:村山誠一、以下「当社」)は、圧延銅箔・高機能銅合金条および半導体用スパッタリングターゲットのそれぞれについて、2017-19年度中期経営計画で策定した増産のための設備導入※1を予定通り完了しましたのでお知らせいたします。

 

 今回、増産の対象となった圧延銅箔、高機能銅合金条(コルソン合金、チタン銅)および半導体用スパッタリングターゲットは、いずれも当社が「2040年JX金属グループ長期ビジョン」において「フォーカス事業」※2として位置付けている先端素材分野の中核を成す製品群です。これら製品群は、スマートフォンなど最先端の電子機器の性能向上に欠かすことのできない高機能材料として需要が拡大しており、この動きは、今後のIoT・AI化の進展に伴いますます進んでいくものと考えられます。

 

 こうした需要拡大に対応するため、このたび、圧延銅箔および高機能銅合金条では、溶解鋳造から圧延機、焼鈍炉、表面粗化処理ライン等のプロセス全般について、また、半導体用スパッタリングターゲットでは、銅・銅合金用ターゲットのプロセスを中心に、いずれも2017年度比で生産能力を約30%増強するための設備導入を行いました※3。先々の需要動向を見極めつつ、これらの設備を順次稼働させ、生産量を増やしていきます。

 

 今後、データ社会の進展に伴う通信量の飛躍的な増大により、データセンターなどの通信インフラの整備、スマートフォン、タブレットなどモバイル端末の更なる普及、自動運転車の実現などが見込まれます。これからも当社は、機動的な能力増強を図り、市場の期待に応え、データ社会の実現・発展に欠かせない高機能材料の供給を通じて、国連の提唱するSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献してまいります。

 

以 上

 

 

 ※1 2018年4月19日プレスリリース「圧延銅箔・高機能銅合金条および半導体用スパッタリングターゲットの生産能力の増強について」をご参照ください。

 

 ※2 当社は「2040年JX金属グループ長期ビジョン」において、既存事業を「フォーカス事業」と「ベース事業」のいずれかに位置づけました。このうち「フォーカス事業」とは、先端素材や技術立脚型リサイクル事業など、グローバル競争において技術による差別化で優位に立つことで、今後の成長戦略のコアを担う事業と定義付けています。

 

 ※3 圧延銅箔および高機能銅合金条は面積ベース、半導体用スパッタリングターゲットは枚数ベースでの比較。 

 

 ■圧延銅箔および高機能銅合金条の設備

 圧延機(上)と焼鈍炉(下)(倉見工場(神奈川県))

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 ■半導体用スパッタリングターゲットの設備

 溶解炉(磯原工場(茨城県))

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