ニュースリリース

2022年度

2023年1月26日

JX金属株式会社

倉見工場に新たなR&D棟を建設
―IoT・AI社会のさらなる進展に対応すべく開発体制を強化―

 JX金属株式会社(社長:村山誠一、以下「当社」)は、主要事業拠点である倉見工場に新たにR&D棟を建設しました。これはIoT・AI社会のさらなる進展に対応すべく開発体制の強化を目指すものであり、順次設備を搬入し、本年3月より稼働を開始します。

 

 当社は「2040年JX金属グループ長期ビジョン」において、先端素材分野からなる「フォーカス事業」を成長戦略のコアと位置づけており、既存事業の強化に加え、技術立脚型新規事業を不断に創出する体制の構築を推進しています。フォーカス事業の主要拠点のひとつである倉見工場では、フレキシブル回路基板などに使われる圧延銅箔や各種先端デバイスなどに使われるチタン銅・コルソン合金などの高機能銅合金条といった高付加価値製品を開発・生産・供給しています。

 倉見工場では従前より、スマートフォンメーカーなど最終顧客や部品メーカーなど直接の顧客のニーズをいちはやく把握し、それらを満たす製品を他社に先駆けて開発・上市する顧客密着型の短期的開発を得意としています。一方で将来を展望すると、IoT・AI社会のさらなる進展や5Gの普及・6Gの展開を背景としたデバイスの進化・多様化が見込まれます。このような認識のもと本R&D棟では、従前より取り組んでいる既存製品の特性改善や新合金・合金箔の開発の更なる加速に加え、保有技術と親和性の高い新用途探索や材料開発の強化へも取り組んでいきます。また溶解・圧延・熱処理などの要素技術(※1)のさらなる高度化により、効率的な材料開発、生産性改善、設備設計に繋げてまいります。

 新R&D棟は、太陽光パネルの設置などカーボンニュートラルに向けた取り組みを推進するとともに、室内の快適性など従業員の働きやすさを重視した施設となっています。これにより、 CASBEE®(※2)でAランクの評価を受けています。

 

 なお、1月23日に、当社関係者の他、建設に携わった関係者や地域の方々などをお招きしR&D棟の竣工式を執り行いました。神事が執り行われた後、機能材料事業部長である百野から立ち上げに関わった方々への感謝の言葉とともに「倉見工場の開設は1964年となるが、それ以来、社会は大きく変わってきた。技術開発は当社事業の肝であり、常に時代を先取りし開発していかなければならない」と述べました。続いて、副社長である菅原から「本R&D棟竣工を機に、気持ちを新たに技術開発に取り組んでまいりたい」、また倉見工場長である木村から「ここ倉見の地から世界に新しい素材を発信していきたい、そして世界に貢献できるような工場にこれからも発展していきたい」と挨拶がありました。

 

 今後も当社では、高機能・高性能な先端素材の開発・供給を通して、持続可能な社会の発展と革新に貢献してまいります。

 

以 上

 

(※1)当社ではこれら要素技術を「コア技術」と呼んでいます。当社のコア技術については以下をご参照ください。
JX金属のコア技術|JX金属株式会社 (jx-nmm.com)

(※2)建築環境総合性能評価システムの略。省エネや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建築物の品質を総合的に評価するシステム。

 

<倉見工場R&D棟の概要>

名称 倉見工場R&D棟
住所 神奈川県高座郡寒川町倉見3(倉見工場敷地内)
概要 4F鉄筋造, 建築面積約360m2, 床延面積約1400m2
設計施行者 清水建設株式会社
CASBEEランク
写真
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倉見工場R&D棟

 

(ご参考)竣工式の様子
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神事の様子
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挨拶をする機能材料事業部長の百野
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集合写真の様子