ニュースリリース

2025年度

2025年6月 9日

JX金属株式会社

豪州ミネラルサンド鉱床開発プロジェクト参画に向けた契約締結について
― レアメタル資源の長期安定確保に向けて ―

 JX金属株式会社(社長:林 陽一、以下「当社」)は、オーストラリアのRZ Resources(Founder & Executive Chairman:David Fraser、以下「RZ社」)が100%権益を所有して現在フィージビリティスタディ※1を実施しているミネラルサンド※2鉱床のCopi PJ(以下「本プロジェクト」)に、段階的に合計2,000万豪ドル(約18.5億円)を拠出して権益を5%取得する契約を締結いたしました。なお、追加拠出500万豪ドル(約4.6億円)および権益転換付ローンとして500万豪ドル(約4.6億円)拠出する可能性があります。本プロジェクトでは今後、さらなるフィージビリティスタディや環境影響評価を進めて参ります。

 

 当社グループは、2040年JX金属グループ長期ビジョンにおいて、半導体材料・情報通信材料のグローバルリーダーとして持続可能な社会の実現に貢献することを基本方針としています。同ビジョンでは、半導体材料セグメントおよび情報通信材料セグメントからなるフォーカス事業を成長戦略のコアとする一方、基礎材料セグメントからなるベース事業は、最適な規模の事業体制の下、銅・レアメタルの安定供給を通じてフォーカス事業を支える基盤として位置づけています。このうち、特にレアメタルは先端半導体に欠かせない原料であり、当社グループの半導体材料の製造・開発に使用されていますが、その希少性や遍在性から世界的に争奪競争が激化しており、必要量の安定確保が喫緊の課題となっています。

 

 こうした中、RZ社が2017年から実施している本プロジェクトの調査の結果、ジルコン、モナザイト、イルメナイト、ルチル等、当社のフォーカス事業で使用するレアメタル・レアアースを含む多様な鉱物を長期に亘り確保できる有望な鉱山となる可能性が明らかになってきました。また、本プロジェクトは地政学的にも安定したオーストラリアの南東部沿岸に位置し、航路含む輸送インフラも整っています。本プロジェクトは、比較的少ない投資規模で、当社グループのサプライチェーンをより強固にし、フォーカス事業の基盤強化および競争力強化に資する可能性があると考え、この度本プロジェクト参画に向け、RZ社との契約締結を決定いたしました。

 

 これからも当社は、「2040年JX金属グループ長期ビジョン」で掲げる「技術立脚型企業」への転身に向けた施策を推進し、先端素材で社会の発展と革新に貢献するグローバル企業を目指してまいります。

 

以 上

 

※1 フィージビリティスタディ;プロジェクトなどの実現・開発可能性を調査・検証すること。

※2 ミネラルサンド;重鉱物が水流の作用に濃集した砂鉱床のこと。

 

(参考1)

Copiプロジェクトの所在地

Copi_location_map.png

 

Copiプロジェクト鉱区 

copi_pj_region_01.png

 

copi_pj_region_02.png

 

(参考2 RZ Resources社概要)

企業名 RZ Resources
所在地 オーストラリア連邦 クィーンズランド州 ブリスベン
設立 2012年
Founder & Executive Chairman David Fraser
事業内容 Copiプロジェクトの開発