ニュースリリース

2025年度

2025年12月16日

JX金属株式会社

ケチュア銅プロジェクト権益譲渡について

 JX金属株式会社(社長:林 陽一、以下「当社」)は、当社が47.8%を出資するパンパシフィック・カッパー株式会社(社長:村尾 洋介、以下「PPC」)が、同社の100%子会社であるCompania Minera Quechua S.A.(社長:平井 浩二、以下「CMQ」)の発行済み株式の全てを、Glencore Peru Holding S.A.(以下「Glencore社」)に対し譲渡したことをお知らせいたします。これにより、CMQが保有するペルー共和国におけるケチュア銅プロジェクト(以下「本プロジェクト」)の全権益がGlencore社に譲渡されます。

 

 本プロジェクトは、2007年にPPCが権益を取得して以降※1、複数回にわたるフィージビリティスタディを通じて経済性の検証を行いましたが、当時は並行して進めていたカセロネス鉱山開発プロジェクトを優先する方針があり、また、PPC単独での開発が困難であったことから、開発フェーズへの移行を見合わせておりました※2

 

 Glencoreグループは、世界有数の規模を誇る総合天然資源会社であり、銅においても世界各地に多数の鉱山権益を保有しています。Glencore社は、本プロジェクトの周辺にも複数の鉱山や鉱区を保有しています。当社を含むPPC出資各社にとっては、今回の権益譲渡により、各社が掲げる方針に沿った施策に経営資源を振り向けることができるようになります。

 

 当社は、「JX金属グループ 2040 年長期ビジョン」の達成に向け、「フォーカス事業」である先端材料分野の成長を加速させるとともに、資源事業や金属・リサイクル事業から成る「ベース事業」については、銅やレアメタルなどのサプライチェーン強化を通じてフォーカス事業を支える基盤として、事業の最適化と強靭化に取り組んでいます。特に資源事業については、ボラティリティ抑制のために大規模銅鉱山の権益の一部売却を行う一方、フォーカス事業で使用するレアメタル・レアアース等の安定確保のため、レアメタル鉱山への出資・参画を進めるといったポートフォリオ改革を推進しています。本件は、近年の当社のこうした動きとも軌を一にするものであると考えております。

 

以 上

 

※1 2007年11月7日付プレスリリース「ペルー共和国における銅鉱床開発プロジェクトの権益取得について

※2 2011年7月27日付プレスリリース「ペルー共和国ケチュア銅鉱床開発プロジェクトのフィージビリティスタディの終了並びに今後の対応について