ニュースリリース

2025年度

2026年2月25日

JX金属株式会社
東邦チタニウム株式会社

JX金属株式会社による東邦チタニウム株式会社の完全子会社化について

 JX金属株式会社(代表取締役社長:林陽一、以下「JX金属」)と東邦チタニウム株式会社(代表取締役社長:山尾康二、以下「東邦チタニウム」)は、本日開催の両社の取締役会において、JX金属を株式交換完全親会社とし、東邦チタニウムを株式交換完全子会社とする株式交換(以下「本株式交換」)による経営統合(以下「本経営統合」)を行うことを決議し、本日、両社間で株式交換契約(以下「本株式交換契約」)及び経営統合契約を締結いたしましたのでお知らせいたします。本株式交換は、2026年4月24日開催予定の東邦チタニウムの臨時株主総会の決議による本株式交換契約の承認を得た上、2026年6月1日に効力が発生する予定です。なお、本経営統合の詳細につきましては、本日付の適時開示文書(末尾リンク)をご参照ください。

 

1.両社概要及び本件経緯

 JX金属グループは、「2040年JX金属グループ長期ビジョン」で掲げる半導体材料・情報通信材料のグローバルリーダーを目指し、半導体・情報通信分野に欠かせない銅やレアメタルを原料とする先端素材の開発・製造・販売をグローバルに展開するほか、資源開発や、製錬・リサイクル事業を手掛けております。一方、東邦チタニウムは、「チタンと関連技術の限りない可能性を追求し優れた製品とサービスを提供し続けることで持続可能な社会の発展に貢献する」という経営理念のもと、航空機や電力・化学プラント向けスポンジチタンやインゴットを中心とした金属チタン事業に加えて、チタン精錬における中間原料や関連技術を活用した触媒事業、化学品事業を手掛けております。

 JX金属は、1953年に東邦チタニウムを共同で設立して以来、現在も東邦チタニウム株式の50.38%を保有し、資本・事業両面で連携していますが、今後両社がさらに発展し、グループ全体の企業価値を将来にわたり最大化させていくためには、これまで以上に経営資源を相互に結集させ、長期的な視座に立った意思決定を柔軟かつ迅速に行う体制の構築が必要であるとの結論に至りました。

 

2.期待するシナジー

 本株式交換後の具体的な施策及びそれに基づき顕在化するシナジーとしては、以下のものを想定しております。

(i)既存領域(先端材料):東邦チタニウムの有する技術の活用による既存事業の強化
 JX金属がトップシェアを有する半導体用スパッタリングターゲット(チタン)では、東邦チタニウムが製造する高純度チタンが不可欠です。それ以外の製品においても、東邦チタニウムが培ってきた高融点金属の溶解技術は、JX金属が扱う高純度金属の溶解やリサイクル材の純度向上等に活用でき、連携を強化することで効率化及び事業価値拡大が見込まれます。

 また、JX金属では、次世代半導体向けCVD・ALD用塩化物の量産化にあたり、チタン製錬で培った塩化技術に強みをもつ東邦チタニウムとの協業を行ってきましたが、今後はこのような協力関係を一層深めることで双方の競争力を強化できると考えております。

(ii)既存領域(基礎材料):チタン資源供給強化によるサプライチェーンの安定化

 JX金属は、豪州の鉱山開発プロジェクトへの参画等を通じ、チタンを含むレアメタル資源の供給体制強化を目指しており、これは中長期的に需給がひっ迫すると見込まれているチタンの原料調達リスクの低減につながると考えております。本経営統合によりサプライチェーン全体の垂直統合が進み、事業基盤をより強固にできる見込みです。航空・宇宙分野に強みを持つ東邦チタニウムの金属チタン事業のサプライチェーン安定化は、我が国の経済安全保障の安定化にも資すると考えております。

(iii)新規領域(新規材料開発):コア技術の融合による新規事業創出機会の拡大

 これまで両社の技術情報の取り扱いには一定の制約がありましたが、本経営統合により技術交流・共有が活発になることにより、塩化技術や高純度化技術、粉体制御技術等の東邦チタニウムの優れた技術をより広く活用できる環境が整うことになります。それに伴い、これまで東邦チタニウムが単独では拡大しきれなかった半導体材料をはじめとする先端材料分野へのリソースの配分をJX金属グループ全体で行うことが可能となり、新規事業開発を一層加速させることができるものと考えております。

(iv)両社の経営資源の効率的活用及び事業強靭化に関する知見の展開

 更なる人的交流の活性化や財務基盤を含む諸機能の相互補完・最適化を通じて、両社の持続的な成長を支える経営基盤の強化が可能になると考えております。例えば、東邦チタニウムにて不足している人的資本や半導体・電子材料市場におけるネットワーク等の経営資源をJX金属が補うことで、双方の新規事業の立ち上げスピードが向上し、中長期的に安定した投資と成長を続けられる体制を構築できると考えております。

 JX金属ではこれまで事業強靭化のために構造改革に取り組んでおり、例えば機能材料事業では製品構成の高度化を含む需要変動に強い体制の構築に向けた諸施策を実行し、一定の成果をあげて参りました。需給変動の大きい東邦チタニウムの金属チタン事業や化学品事業においても、JX金属の知見・ノウハウを展開することで、より安定的かつ高収益な事業体制を築くことができるものと考えております。

 

3.金属チタン事業の分社化

 金属チタンは、特に航空・宇宙分野において中長期的な需要拡大が見込まれております。東邦チタニウムは、航空機エンジン用途の高品質スポンジチタンの製造が可能な世界でも数少ないチタンメーカーの一つです。世界的に希少な技術・製品を有する東邦チタニウムの金属チタン事業を今後も継続し、社会的使命を果たし続けていく上で、JX金属に加え、長期保有が可能かつ信頼できる株主による資本参画が、より安定した事業基盤の構築、企業価値向上に一層資するものと考えております。
このような状況を踏まえ、本株式交換後の東邦チタニウムの事業運営に関して、金属チタン事業を分社化した上で、東邦チタニウムの既存株主であり重要な取引先でもある日本製鉄株式会社が資本参画することについて、同社と検討を開始しております。

 なお、JX金属は、本株式交換による希薄化の影響を考慮し、機動的な資本政策の遂行及び資本効率の向上を通じて株主利益の向上を図るために、自己株取得も含めたJX金属における還元方針についても一部見直しを検討しております。

 

以 上

 

<適時開示文書>

2026年2月25日付JX金属・東邦チタニウム適時開示文書「JX金属株式会社による東邦チタニウム株式会社の完全子会社化に関する株式交換契約(簡易株式交換)及び経営統合契約締結のお知らせ

 

<参考プレスリリース>

・JX金属2025年6月23日付プレスリリース「次世代半導体の高性能化に不可欠な高純度CVD・ALD材料の供給体制を強化―急速な成長を遂げる生成AIのさらなる進化に貢献―

・JX金属2026年1月27日付プレスリリース「りん青銅条の生産終了について

・JX金属2025年6月9日付プレスリリース「豪州ミネラルサンド鉱床開発プロジェクト参画に向けた契約締結 について― レアメタル資源の長期安定確保に向けて ―

 

将来に関する記述について

本プレスリリースには、両社に関連する見通し、計画、目標等の将来に関する記述がなされています。これらの将来に関する記述は、両社が現在入手している情報をもとに、将来の不確実な要素に関する一定の前提(仮定)の下、本プレスリリースの作成時点における両社の判断に基づいて記載したものであります。したがって、これらの将来に関する記述は、様々なリスクや不確定要素に左右され、実際の結果は将来に関する記述に明示又は黙示された予想とは大幅に異なる場合があります。これらの将来に関する記述に全面的に依拠することのないようご注意ください。両社は、新しい情報、将来の事象又はその他の発見等に基づき、これらの将来に関する記述を変更、修正又は更新する義務を負うものではありません。