ニュースリリース

2022年度

2023年1月 4日

JX金属株式会社

2023年社長年頭挨拶について

 当社社長 村山誠一はグループ従業員に向けて年頭挨拶を行いました。要旨は以下のとおりです。

 

 今次中計期間も残すところ3カ月となったが、やり残したことを確実に実行するとともに、次期中計のスタートに向けた助走期間として、新たな気持ちで万全の準備をお願いしたい。当社は、今次中計を長期ビジョンで目指す「技術立脚型企業への転身」のための種蒔きの期間と位置づけ、本社移転、製錬事業の体制変更、フォーカス事業の設備増強、新規事業創出、ひたちなかへの新工場建設などの各種施策を進めてきた。次期中計では今次中計におけるこれらの施策を確実に収穫につなげていくことが求められる。今年から来年にかけて、特に半導体や通信向けの先端素材分野などで厳しい状況が続くことが見込まれるが、長期ビジョンで目指す方向性を見失わず、辛抱強く、かつ想像力豊かに、常に前を向いて進んでいきたい。

 

 その上で、新年に際してのお願いをいくつか挙げたい。

 一つ目は、「ESG」の重要性である。今次中計においてもESG観点での取組みを重視し、特に脱炭素の領域においては業界内でもいち早く2030年までに50%削減という数値目標を掲げて取り組んできたが、次期中計においては脱炭素を中心とする「E」の分野に留まらず、地域や社会などとの共生を図る「S」や、株主価値向上に向けた「G」の分野においても相応の取組みを展開していくことが不可欠になっていくことを意識して欲しい。

 

 二つ目は、「人」と「コミュニケーション」の大切さである。昨年当社は一般職社員を対象とした新しい人事制度を導入したが、その根底にあるのは「仕事本位」の社風であり、新制度を実のあるものとするためには社内コミュニケーションを一層盛んにする必要がある。視点をより高いところに置き、小さな世界に閉じこもらないオープンマインドで自由な議論ができる集団となることが、今後社会の荒波を乗り越えていく上で必要になると確信している。

 

 三つ目は、「リスクマネジメント」への意識を強く持つことだ。当社がこれから向かおうとする付加価値が高い領域での事業展開、技術立脚型経営を推し進めようとすればするほど、高リターンの裏腹としてのリスクも高まっていくことになる。高収益企業を目指す上でリスクテイクは不可避だが、リスクを怖がるのではなく、社内各レベルでのリスクマネジメントに対する意識を高めることによって、当社を成長軌道に乗せていきたい。

 

 また、昨年末、タツタ電線の100%グループ化を目的としたTOBの実行を公表した。実行されれば、タツタ電線グループの約1,000人が当社グループの一員として加わることになる。タツタ電線は、祖業である電線部門は長く当社電気銅の主要販売先であるとともに、電子材料部門は優れた技術力とネットワークに裏付けされた高い収益力を有し、当社グループの企業価値向上に多大な貢献が期待されている。あくまでも対等な立場で、両社の価値最大化を実現するために行うものであることをぜひ理解いただき、頼りになる仲間として同じベクトルで仕事をする関係に早くなれるよう、関係する部門の皆さんには誠意をもって接してもらいたい。

 

 最後となるが、こうした成長戦略の着実な実行に向け、会社が実施する施策に関心を持ち、当事者意識をもってアンテナを張り、積極的な参加をお願いしたい。

 

以 上