DE&I(Diversity, Equity and Inclusion)の推進

当社では、多様な人材の雇用を推進するとともに、柔軟な働き方を可能にする制度の整備や育児・介護と仕事の両立支援を行うことで、誰もが働きがいを感じながら能力を最大限に発揮できる職場環境の実現を目指しています。

女性活躍

女性活躍に向けフレックスタイム制度や在宅勤務制度、出産・育児支援制度などライフステージの変化に合わせて多様な働き方を選択できる制度の充実、それを土台とした女性のキャリア開発支援に力を入れています。業界団体との共催や自社独自でDE&Iフォーラムを開催し、トップや現場で女性活躍推進に取り組まれている方からのメッセージを発信することで社員へのエンパワーメントを行っている他、性別を理由としたさまざまなバイアスの認知とそれを意識した行動変容を促すための研修や女性社員同士のネットワーク構築支援などを展開しています。さらに、女性社員の採用拡大にも積極的に取り組んでおり、女子学生向けの説明会や情報発信を通じて企業理解を促進しています。今後もこれらの取り組みを深化、拡大させ、女性社員が一層活躍できる企業を目指してまいります。

出産・育児・介護

当社では、従業員が育児や介護と仕事を両立しながら安心して働き続けられる環境づくりを重要な課題と捉え、柔軟な働き方を実現するための制度整備と支援体制の強化に取り組んでいます。 多様なライフスタイルに対応するため、コアタイムのないフレックスタイム制度、短時間勤務制度、テレワーク勤務制度を導入し、従業員が自身の状況に応じて働き方を選択できるようにしています。また、育児・介護に関する社内外の制度や手続きについてまとめた「育児・介護両立支援ハンドブック」を発行することに加え、育児・介護それぞれの専門家に相談できる外部窓口を設けるなど、必要な情報に迅速にアクセスできる環境を整備することで、制度利用を促進するだけでなく、職場全体で支え合う風土醸成にもつながっています。さらに、法定を上回る水準で育児・介護支援制度を設けており、費用補助や部相談窓口の設置、育児・介護理由とした退職後の復職支援など、従業員の経済的・心理的負担を軽減する取り組みを進めています。

ダイバーシティの醸成

当社では、全従業員を対象としたダイバーシティ研修を実施し、従業員の意識向上に取り組んでいます。これにより、多様な背景を持つ従業員が安心して働ける職場環境を整備することを目指しています。研修では、ジェンダー、年齢、国籍、文化的背景など、多様性に関する知識と理解を深めるプログラムを提供しています。また、異なる視点を尊重し合うことで、イノベーションを促進し、企業全体の成長につなげることを重視しています。

男性の育児休暇取得支援

当社では以前から育児に関する支援に取り組んでおり、近年は男性社員の育児休業取得率も上昇しています。各種支援策の浸透を図るため、2020年度より実施しているキャリアデザイン研修において、制度説明に加えて、育児休業経験者や仕事と育児を両立している社員とのパネルディスカッションを実施するなど、周知に取り組んでいます。

障がい者雇用・定着の推進

当社は障がい者の「社会に出て活躍したい」という思いに応えるべく、雇用・定着に向けた取り組みを推進しています。本社では2022年1月に精神障がい者(知的・発達)で構成した「チアフルサポート室(通称・チアサポ)」を立ち上げ、チアサポメンバーで事務補助作業(印刷や入力、郵便物の発送)、清掃、会議室の整理など、多くの業務をそれぞれの特性に応じて分担しています。2023年4月に特例子会社として設立したJX金属コーポレートサービス(株)にその機能を移管し、その後も日々の業務を通じて成長とスキルアップを目指しています。JX金属主要拠点に設置している各事業所においても、障害のあるメンバーが貴重な戦力として活躍しています。
また、茨城県水戸市に「内原ファーム」を設立し、季節に合わせた栽培計画を立案、農業知識を学びながら、多くの農作物を育てています。ここで収穫した農作物は、JX金属の社内食堂や各種イベントで活用されるとともに、ファーム周辺での販売活動も行っており好評を得ています。 グループ全体での障がい者雇用への理解を推進すべく、就労職場の見学会や全体会議を開催し、意識統一を図っています。

  • JX金属100%子会社

チアフルサポート室(通称:チアサポ)

チアサポのメンバー

障がいのある方に活躍いただく組織として、本社にはチアフルサポート室を設置しています。「チアフルサポート室」の名称は、JX金属グループ社員から公募し決定しました。障がい者雇用を促進する当社グループの思いが込められています。チアフルサポート室では、印刷や入力、郵便物の発送、清掃、会議室の整理など、多くの業務を担当者それぞれの適性に応じて分担して進めています。日々の業務を進める中、それぞれのペースで成長しスキルアップすることを目指しています。
各事業所においても、障がいのあるメンバーが貴重な戦力として活躍しています。

農福連携事業「内原ファーム」

JX金属コーポレートサービス(株)の一組織として、茨城県水戸市に農福連携事業「内原ファーム」を設置しました。農業を障がい者の方々とともに行うことで社会福祉に貢献し、農業を社員教育や社内イベントに活用することで会社福利に役立てていこうというものです。当ファームでは日本農業実践学園の協力を得て、同学園内に農地約7,000m²を借用し、障がい者を採用して農業を行っています。収穫した野菜は、社内食堂での利用、各種イベントへの提供、子供食堂への寄付、直売所への販売等で活用しています。また、内原ファームを社内研修施設として活用し、障がい者に対する一層の理解を図っていきます。

農地では根菜をメインに栽培
障がい者メンバーと指導員
近隣直売所への出荷

多様な働き方のための施策

当社では「人と組織の活性化」の一環として、多様な人材がやりがいを持って働くことができる環境整備を積極的に進めています。妊娠・出産、育児・養育、介護などの事情を抱えていても、持てる力を十分に発揮して働くことができる環境の実現に取り組んでいます。出産や育児に関係する制度では、法定基準の制度に加え独自の制度を設けています。また、利用できる公的サービスや会社制度の紹介に加え、両立におけるポイントや上長が果たすべき役割などをまとめた『育児・介護両立支援ハンドブック』を作成し、社内に展開しています。

在宅勤務制度

当社では、「多様な人材がやりがいを持って働くことのできる環境整備」の取り組みの一環として、在宅勤務制度を2018年1月より導入しています。育児や介護等の働き方に制限がある場合に限らず、生産性の高い働き方を実現する施策の一つとして、業務内容や状況に応じて出社と在宅勤務を使い分ける仕組みとしています。

コアタイムなしフレックスタイム制の導入

より自律的な働き方を推進していくことを目的に、コアタイムを設定しているフレックスタイム制度を基本に、本社および磯原工場の一部においてはより踏み込んだ施策としてコアタイムを設けないフレックスタイム制度を導入しています。また、フレックス対象時間は深夜時間帯を除く5時~22時とし、柔軟に勤務時間を選択できる制度としています。

出産・育児に関わる制度

当社では、出産や育児に関わる法定基準の制度に加え独自の制度を設けており、従業員が育児と仕事を両立できる環境の整備に力を入れています。出産休暇や短時間勤務の導入をはじめ、フレックスタイム制の適用など、柔軟な働き方をサポートしています。今後も、柔軟な働き方と育児支援の充実を目指して取り組んでいきます。

出産・育児に関わる制度
介護に関わる制度

当社では、家族の介護を担う社員が仕事と両立できるよう、さまざまな支援策を整えています。具体的には、介護が必要になる前から準備を始められるよう、法律や制度に関する最新情報の発信や、スキマ時間に学べる動画コンテンツを提供しています。また、実際に介護に直面した際には、外部の専門家に個別相談できる窓口を設けており、安心して対応できる環境を整えています。さらに、対象となるご家族が常時介護を必要とする場合には、時短勤務や在宅勤務など、仕事と家庭の両立を支援する柔軟な働き方の選択肢を用意しています。加えて、介護を行う社員との面談や、会社独自の介護補助制度を通じて負担軽減を図るとともに、介護休業中も社内の教育制度を利用できるなど、持続可能なキャリア形成を支援しています。

介護に関わる制度
コース区分 法定制度 +JX金属の場合
休暇
  • 要介護家族1人の場合:5日/年
  • 要介護家族2人以上の場合:10日/年
休業
  • 分割3回を上限として93日間取得可能
  • 合計730日まで4回取得可能
  • 介護休業手当・介護補助(経済的支援)
勤務措置
  • 制限時間を超える時間外労働の免除
    (24h/月、150h/年を超える場合の時間外労働を免除)
  • 深夜業の免除
    (16歳以上の介護ができる家族が同居の場合を除き、深夜労働を免除)
  • 3年間で2回以上(勤務時間の短縮措置)
  • フレックスタイムの適用
  • 所定外労働の免除
  • 3年間で複数回、1日2時間を限度とした勤務時間の短縮