イベント・お知らせ

2022年度

東京藝術大学への「JX金属賞」の設立と授与式の実施について
―次世代の鍛金芸術を支える優秀な学生を支援―

 JX金属株式会社は、次世代の鍛金芸術(※1)を支える優秀な学生を支援することを目的とした「JX金属賞」を設立し、10月25日に「2022年度JX金属賞」の授与式を実施しました。

 

 当社では様々な方に金属の重要性やその魅力・可能性を知っていただくための活動を積極的に行っています。その一環として、金属を題材に活躍するアーティストの皆様の活動支援を行うことで、文化芸術の振興を推進しています。今般設立した「JX金属賞」はこれら活動の一環で、東京藝術大学鍛金研究室に在籍し、学業成績が特に優秀な学生1名を毎年表彰するものです。表彰された学生へは、東京藝術大学奨学金制度(※2)に基づき、当社からの寄付により、奨学金が給付されます。

 

 「2022年度JX金属賞」には、同大学大学院美術研究科修士課程2年生の佟 昊霖(トン コウリン)さんが選ばれました。当社本社で行われた授与式では、当社から「JX金属賞」の紹介などを行った後、当社役員から佟さんへ賞状と奨学金目録が授与されました。続いて同大学美術学部工芸科鍛金研究室の丸山智巳教授から「鍛金は古墳時代から続く日本独特の伝統技法。鍛金研究室では伝統を大切にしながらも、自由に加工ができる金属の特徴を生かし、学生たちが思い思いの表現を探求していくことを目指している。このたび、佟さんのオリジナルな技術を追求する姿勢を評価し、JX金属賞に推薦した」という講評がありました。

 会場では佟さんが制作した鍛金作品である「アルマジロ」が披露されました。佟さんからは、作品のコンセプトの解説とともに「骨格などのパーツひとつひとつを設計図に書き出し、板から切り出したうえで、溶接により繋ぎ合わせることでひとつの作品に纏めた」という説明がありました。

 

 当社は「JX金属賞」を通し優秀な次世代アーティストの活動を支援することで、将来の鍛金芸術の発展を支えたいと考えています。今後も様々な形で鍛金芸術の発展を支援することで、より多くの方に金属の魅力や大切さを知っていただくとともに、文化芸術の振興に貢献してまいります。

 

以上

 

※1鍛金とは金属を金鎚で「打ち」「延べ」「絞り」「接合」等の工程を経て、その後様々な「色上げ」を行い、作品を造りあげていく技法です。詳細は以下のWEBページをご覧ください。
METAL HAMMERING(鍛金)とは | JX金属 (jx-nmm.com)

※2東京藝術大学奨学金制度についての詳細は以下のWEBページをご覧ください。
東京藝術大学奨学金制度

 

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「2022年度JX金属賞」授与式の記念撮影の様子

 

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「2022年度JX金属賞」を受賞した佟 昊霖(トン コウリン)さんの作品「アルマジロ」
作品コンセプト:
骨格は極めて合理的な形を持つ自然工芸品だと考えている。ミツオビアルマジロは危険を察するとボールのように完全に丸くなって身を守る習性があり、その丸みのある可愛らしさと骨格特有の凛々しさを結合させ、ミツオビアルマジロの全身骨格をモチーフとした作品である。