ニュースリリース

　ＪＸ金属株式会社（社長：村山 誠一、以下「当社」）は、Pangaea Ventures（代表：Chris Erickson, 以下「Pangaea社」)が運営するベンチャーキャピタルファンド「Pangaea Ventures Impact Fund, LP」(以下「本ファンド」) に有限責任組合員（Limited Partner）として出資いたしました。

　

　Pangaea社はカナダ・アメリカに拠点を置き、特に先端素材やハードテック^(※1)の分野において20年以上の投資実績のある、世界的に有力なベンチャーキャピタルです。本ファンドは、革新的技術を有するスタートアップ企業への投資を通じて脱炭素、気候変動、水資源などの社会課題の解決に貢献することを目的に設立されています。

　

　当社は「2040年ＪＸ金属グループ長期ビジョン」において、技術立脚型の新規事業を不断に創出するために、「共創型」の開発をパートナーと進めていく方針を掲げています。当方針のもと、国内外問わず、様々な先端素材系スタートアップ企業との協業を推進しています^（※2）。また、取り組みの裾野をさらに広げるべく、ベンチャーキャピタルファンドへの出資も行っています^（※3）。今般、グローバルでのスタートアップ企業とのネットワーク強化を目的に、海外のベンチャーキャピタルファンドへの出資検討を行ってまいりました。その中でもPangaea Venturesは、北米地区の先端素材系およびハードテック系スタートアップに関する優れたネットワークを持ち、本邦を含む各国の大手素材事業者などとの連携実績も豊富です。さらに本ファンドにおいては、素材を通して社会課題の解決を目指す姿勢が当社の志向する姿と合致したことから、この度出資を決定いたしました。本出資を通じ、優れた技術を有する北米スタートアップ企業との協業へと繋げてまいります。さらにはこれら取り組みを重ね、北米におけるオープンイノベーションや新規事業開発の推進を加速してまいります。

　

　これからも当社グループは、「2040年ＪＸ金属グループ長期ビジョン」で掲げる「技術立脚型企業」への転身に向けた施策を推し進めることで、先端素材の提供を通じた社会の発展と、SDGsで目指す持続可能な社会の実現に貢献するグローバル企業を目指してまいります。

　

以上

　

■Pangaea Ventures Impact Fund, LPの概要（2022年9月現在）

ファンド名	Pangaea Ventures Impact Fund, LP
所在地	カナダ・バンクーバー　および　アメリカ・フェニックス
無限責任組合	Pangaea Ventures Ltd.
ファンド設立年	2022年
期間	投資期間　設立より　 5年間 存続期間　設立より　10年間
投資対象企業	革新的技術を活用して社会的課題の解決を実現するスタートアップ企業
投資対象地域	北米を中心にグローバルに投資
投資ステージ	Early Growth

Pangaea社ホームページ：https://www.pangaeaventures.com/　

※1　AI・IoT等のデジタル技術と機械開発・材料設計・バイオ等のハードウェア技術の両方を含む、事業化が難しく技術革新が必要とされる領域。
※2　当社のスタートアップ企業への出資実績は以下をご覧ください。

会社名	所在国	会社概要
株式会社マテリアル・コンセプト	日本	低抵抗焼結型銅ペーストの開発、製造 ※詳細は2018年6月7日付プレスリリースをご覧ください
Alloyed Ltd.	英国	シミュレーションによる3Dプリンタ用金属材料設計、試作 ※詳細は2019年12月24日付プレスリリースをご覧ください
株式会社ノベルクリスタルテクノロジー	日本	パワーデバイス向け酸化ガリウム結晶・基板の開発、製造 ※詳細は2020年6月30日付プレスリリースをご覧ください
株式会社ロータス・サーマル・ソリューション	日本	放熱用途向けポーラス銅の開発、製造 ※詳細は2020年8月7日付プレスリリースをご覧ください
Addionics Limited	イスラエル	リチウムイオン電池用スマート3D電極の開発 ※詳細は2022年2月14日付プレスリリースをご覧ください
NanoWired GmbH	ドイツ	半導体・電子製品向け微細金属ワイヤ（1μm以下）の開発、製造 ※詳細は2022年7月1日付プレスリリースをご覧ください

※3 詳細は2022年3月25日付プレスリリース「ベンチャーキャピタルファンド『みらい創造二号投資事業有限責任組合』への出資について」をご覧ください。なおこれに加えて、当社では、ＪＭＴＣキャピタル合同会社が運営する「ＪＭＴＣキャピタル１号投資事業有限責任組合」への出資も行っています。