事業案内
資源事業
事業概要
資源小国・日本においては、銅をはじめとする非鉄金属資源の大半を海外に依存しています。銅は現代社会に欠かせない金属資源ですが、その偏在性やカントリーリスク、価格・為替変動リスクに加え、開発プロジェクトの巨大化、国際的な資源獲得競争の激化等に伴う開発費の高騰により、安定的に銅鉱石を確保することは従来以上に困難となっています。また、世界的に精鉱中の銅品位が低下し、不純物が高まる傾向にある中、高品位でクリーンな銅精鉱の価値が高まっています。こうした中、資源事業ではカセロネス銅鉱山の安定操業と更なる生産性向上に努めています。また、今後先端素材分野での需要拡大が期待されるレアメタル鉱山の調査・開発にも積極的に取り組んでいます。
拠点情報
事業プロセス
資源事業をよく知るためのキーワード
カセロネス銅鉱山
南米のチリのカセロネス銅鉱山では、2013年からSX-EW法による銅地金の生産を、2014年から銅精鉱の生産を行っています。同プロジェクトで生産される銅精鉱は、銅量ベースで日本全体の輸入量の約1割に相当することから、我が国の銅資源の安定供給に貢献しています。また、不純物が少なくクリーンな同鉱山の銅精鉱は、当社グループ製錬所の有力な原料であり、金属のサプライチェーンの中核である銅製錬事業にとって極めて重要となっています。
カセロネス銅鉱山 全景
カセロネス銅鉱山 開発の歴史
2006年5月 | パンパシフィック・カッパー株式会社(当社グループ会社)がカセロネス銅鉱床(当時名称はレガリート銅鉱床)の権益を取得 |
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~ | ボーリング調査などに基づく経済性評価などを実施 |
2009年11月 | フィージビリティ・スタディを開始 |
2010年 | 鉱山の開発を決定 建設開始 |
2013年3月 | SX-EW法による銅地金の生産を開始 |
2014年5月 | 銅精鉱の生産を開始 |
2014年7月 | 銅精鉱の初出荷(佐賀関製錬所向け) 開山式を挙行 |
2021年2月 | JX金属が全権益を取得 |
2023年7月 | Lundin Mining社に権益の51%を譲渡 |
その他の投資鉱山
当社では、カセロネス銅鉱山以外にも、海外優良鉱山の権益を保有しており、投資リターンを得るとともに、鉱石の安定確保を図っています。それらはいずれも銅生産量で世界トップ10に入る大規模鉱山であり、カセロネス同様にチリに存在しています。
投資鉱山 概要
生産開始 | 2000年1月 | 1990年12月 |
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当社権益比率 | 15.79% | 3% |
世界の銅鉱山分布
非鉄金属の鉱床は、特定の場所に偏在していることが大きな特徴です。銅資源に関しては、南米が世界の銅生産量の半数近くを占めており、中でもチリに多くの鉱床が集中しています。