CSR調達

JX金属は、バリューチェーン上での様々なリスクが懸念される昨今の情勢を鑑み、「調達基本方針」および「グリーン調達ガイドライン」を制定の上、CSR調達と位置付けて責任ある調達を推進してきました。調達にあたっては、人権尊重・労働者の権利確保をはじめ、雇用・職業における差別の有無、強制労働や児童労働の有無、紛争鉱物への対応等について、確認を行っています。

CSR調達アンケート

2019年度よりサプライチェーン全体で、人権の尊重、労働安全衛生、コンプライアンス、環境保全などの取り組みを実践し社会的責任を果たしていくために、CSR調達アンケートを実施しています。
調査結果に基づき、取引先へのフィードバック等を行いながらサプライチェーン全体でさらなるCSR活動の推進に注力していきます。

紛争鉱物への対応

紛争鉱物とは紛争地域において(多くの場合は違法に)産出され現地の武装勢力の資金源となり、人権侵害や非人道的行為の拡大につながる恐れのある鉱物の総称です。紛争鉱物の排除のため、情報開示とステークホルダーからの監視を強化する国際的な流れを受け、当社グループが関連する事業者団体(LME※1、LBMA※2、LPPM※3、RBAなど)においても調査プログラムが制定され、各事業者に対して調査や外部監査の受審を求めています。

  1. ※1LME (London Metal Exchange:ロンドン金属取引所)
    銅をはじめとする非鉄金属先物取引の大部分が行われている工業用金属の世界的な取引所。
  2. ※2LBMA(London Bullion Market Association:ロンドン貴金属市場協会)
    金・銀地金の取引を行う金融機関などで構成される業界団体。同団体のGood Deliveryリストに登録されることにより、高い品質と信用が担保される。
  3. ※3LPPM(London Platinum and Palladium Market:ロンドンプラチナ・パラジウム市場)
    プラチナ・パラジウム地金の取引を行う金融機関などで構成される業界団体。同団体のGood Delivery リストに登録されることにより、高い品質と信用が担保される。

銅、金、銀、プラチナおよびパラジウムのサプライチェーンに関する取り組み

JX金属製錬株式会社では、以下の内容を含むサプライチェーン・デュー・ディリジェンスのマネジメントシステムを構築し、運用しています。

  1. 1.原料鉱物の購入取引に先立ったサプライチェーン・デュー・ディリジェンスの実施
  2. 2.サプライヤーに対する紛争鉱物排除の方針の周知
  3. 3.サプライチェーン・デュー・ディリジェンスとその背景に関する社内教育実施
  4. 4.内部監査の実施と外部監査の受審

サプライチェーン・デュー・ディリジェンスの運用状況は、LBMAおよびLPPMが指定する第三者機関による外部監査を受けた後、同団体に報告されます。本手続きを通じてJX金属製錬で生産される金地金、銀地金、並びにプラチナおよびパラジウムスポンジは、同団体のGood Deliveryリストに登録されています。これと同時に、佐賀関製錬所および日立工場は、RBAとGeSI※4が定めるRMAP Conformant Smelters(紛争鉱物を使用していない製錬所)リストにも掲載されています。
また、銅地金についてもサプライチェーン・デュー・ディリジェンスのマネジメントシステムを構築しており、The Copper Mark認証取得手続きを通じて、第三者機関による外部監査を受けています。

  1. ※4GeSI:Global e-Sustainability Initiative(欧州の情報通信事業者団体)
    紛争鉱物が電子機器や通信機器に使用されるリスクが高いことを背景として、本業界に関連するRBAとGeSIが協力してRMAP(Responsible Minerals Assurance Process)の認定プログラムを構築。

タンタルのサプライチェーンに関する取り組み

当社グループでタンタル粉を生産するTANIOBIS GmbHは、紛争鉱物として指定されるタンタルの精錬会社として、国際基準に沿ってサプライチェーン・デュー・ディリジェンスを実施し、紛争地域および高リスク地域における人権侵害等への加担の防止に努めています。
同社におけるサプライチェーン・マネジメントは、責任ある鉱物調達を目的とした国際的な枠組みであるRMI※5の認証を受け、RMAP※6Conformant Smelterとしての評価を受けています。

  1. ※5RMI(Responsible MineralsInitiative:責任ある鉱物調達イニシアティブ)
    RBA(Responsible Business Alliance:責任ある企業同盟)傘下の団体で、紛争鉱物のサプライチェーンにおけるデュー・ディリジェンスを促進するとともに、その適正性に係る認証プログラムを提供している。
  1. ※6 RMAP (Responsible Minerals Assurance Process)
    RMIが構築した責任ある鉱物調達の認証プログラム。

JX金属グループサプライヤーホットライン

JX金属グループは、国内外の法令、ルール等の遵守のみならず社会規範・企業倫理に即した公正・透明な取引を行うことを経営の基本としており、JX金属グループにおける法令等に違反する行為が明らかになった場合、適切な手続きを通じてその是正・救済に取り組みます。また、これにより影響を受けた関係者がアクセスし得る是正・救済のためのプロセスを整備しています。
JX金属グループにおける法令等に違反する行為又はそのおそれのある行為にお気づきになられた場合、または疑問を持たれた場合は、以下をご確認のうえ、ご連絡をくださいますようお願いいたします。

ご利用いただける方

JX金属グループのサプライヤー企業及びその従業員の方

通報の方法

原則として実名での通報をお願いします。匿名での通報も受け付けますが、事実関係確認のための調査に限界がありますことをご承知ください。JX金属グループにて必要と判断した場合を除き、対応の結果を個別にご報告はいたしませんので、ご了承願います。

通報への対応について

  • 通報内容の確認・調査の結果、救済・是正措置が必要な場合は、迅速に対応を図ります。
  • 通報内容は適切かつ慎重に取り扱い、確認・調査・是正等のための必要最小限の範囲でしか開示いたしません。
  • 通報したことを理由として、通報された方およびその勤務先に対して不利益な取り扱いを行うことはいたしません。ただし、個人への誹謗・中傷、またはその他不正な目的で通報された場合は、この限りではありません。

個人情報の取扱いについて

ご通報内容、ご通報者の会社名・お名前等の個人情報は、通報内容の確認・調査の目的でのみ使用いたします。その他個人情報の取り扱いにつきましては、プライバシーポリシーをご覧下さい。